2022年11月28日(月)

 酒を飲むのをやめて9カ月が経った。それまでは、二日酔いの頭で朝に立てた「今日は飲まない」という弱い目標を夜にやぶる、ということを毎日繰り返していたが、ある日を境に一滴の酒も飲まず過ごせるようになった。やめられた理由ははっきりしない。まあ、何回やっても長続きしなかったことがある日を境に続くようになるということはよくあることだ。

 それから何度か酒の席に参加したが、周りにつられて酒が飲みたくなるということはなく、友人たちが杯を重ねるのを見ていてとくに何かを感じることはない。去年漬けた梅酒の瓶、買って一杯飲んだきりのラムの瓶など、家のキッチンにある酒は棚と同化しているかのように存在感がなく私を飲酒へ誘うことはない。

 少し酒が飲みたいな、と思うのは小説や映画などに酒が登場したときだ。ただし、アルコールを身体が欲するのではなく、酒を飲んでいるシーンがなんだかかっこいいな、とか楽しそうだなと思うだけで、過去の自分の飲酒の記憶と紐付いていない。

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